夏休みの自由研究にもおすすめ。パーム油から環境問題を考える。

毎日しあわせごはんのhitoです。
みなさん、お買いもののときパッケージの食品表示は見ていますか
添加物が気になるので、私は必ずチェックします。
そんな食品表示によく登場するのが植物油脂というワード。
植物油脂・・・ざっくりした言葉ですが、どんな油か考えてみたこ
「なんか体によさそう?」
「植物を使った油ってことは、つまり菜種油のこと?」
食品表示における「植物油脂」の表記は、多くの場合パーム油を指しています。
日本の食品表示基準では、
(自分が口にしているものの正体がわからないというのは、
普段、台所にない油なのでイメージがつきにくいパーム油。
調べてみると、私たちの生活になくてはならない存在である一方、
今日は、身近なパーム油について、少しワールドワイドに考えて
小学校高学年~中学生くらいのお子さんの夏休みの自由研究のテーマにもおすすめですよ。
小難しい話にならないように頑張ります!(笑)
それではいってみましょう~。
目次
パーム油って何?
パーム油とは、アブラヤシの実からとれるオイルです。
アブラヤシは赤道付近で育つ植物で、
もともとは観賞用でしたが、
インドネシア・マレーシアなどで育てられており、
赤い実は「パーム油」と「パーム核油」に分かれ、

マレーシアのギニアアブラヤシ(wikiペディアより画像お借りしました)
日本人1人が年間で消費するパーム油は、なんと約5kg。
食用だけに限っても、
無意識にこれだけの量を摂取しているのって、
こんなにパーム油が重宝されるのは、ワケがあります。
大量に生産でき、価格が安い。酸化や熱に強い。
食感が滑らかで口どけも良い。
コスト優先で大量生産大量販売を行う企業が一番に選ぶのはまずパ ーム油で間違いないだろう、というわけです。 (引用元:認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン)
万能オイルとして重宝されているのがパーム油なのですね。
パーム油が引き起こす環境問題とは
私たちの生活に密着し、
でも、アブラヤシの主要生産国インドネシアボルネオでは、こんな問題が起きています。
・アブラヤシを育てる土地を確保するために、野焼きを行うことで起きる煙害
・児童労働
・生物多様性の消失 etc・・・
なかでも、遺伝子の宝庫ともいわれるボルネオにおいて、生物多様性の消失はとても深刻な問題です。
ボルネオには、ボルネオゾウという世界最小の絶滅危惧種のゾウが生息しています。
アブラヤシのプランテーションは、熱帯雨林を切り拓いてつくるため、それまで生息していた動物たちはすみかを奪われます。
プランテーションのなかに入ってきて、若いアブラヤシの木を押し倒したり、ヤシの実を食べたりするため、害獣として射殺されてしまうことも・・・。
もともと愛情深い動物であるゾウ。
母親ゾウを目の前で射殺された子ゾウは、心の病を抱えてしまうこともあるそうです。
6月27日に亡くなった若いゾウは保護されたプランテーションの名前から「ヤピ」と呼ばれていました。
母親を目の前で殺されたショックで心の病を抱えていると言われていたヤピは、食べても食べてもすぐ食べたものを吐き出してしまいます。
そのため栄養が上手に取れず、からだはやせ細ったままでした。BCTJのスタッフが会いに行ったときも、スタッフから人参をもらって食べるまでは良いのですが、すぐに吐いてしまうことを繰り返していました。何度も何度も吐くので、足元の地面がオレンジ色になって染まっていたことをよく覚えています。
(引用元:認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン)
なんとも心が痛みます・・・。
パーム油のフェアトレード「RSPO認証」とは
そうは言っても、もはや私たちの生活に欠かせないパーム油。
現地の環境を壊さずに、パーム油を供給するために導入された仕組みがRSPO認証という認証制度です。
RSPO認証??なんじゃそりゃ?
ですよね。
分かりやすく説明しますね。
RSPO認証とは、簡単にいうと環境に配慮して生産・管理されたパーム油につけられる認証のことです。
生産農園から搾油工場、最終製品に至るまで、流通過程を厳しくチェックし、基準を満たしたパーム油につけることができます。
RSPO認証は4つに分かれます。
- 認証を受けた1つの農園から供給されたパーム油について、最終製品に至るまで非認証パーム油と分別管理されている → Identity Preserved
- 認証を受けた複数の農園から供給されたパーム油について、最終製品に至るまで非認証パーム油と分別管理されている → Segregation
- 認証パーム油と非認証パーム油が混ざっているが、その比率は分かっている → Mass Balance
- CO2の排出権取引のように、認証パーム油を証券化する → Book & Claim
ちょっと小難しくなってきましたね。
認証パーム油だけが理想的ですが、認証パーム油と非認証パーム油を完全分離するための設備投資や管理に莫大なコストがかかります。
そのため、現実的な代替案として混合タイプや証券化があるというかんじです。
コスパよし!洗浄力よし!RSPO認証をとっているおすすめ洗剤「 ハッピーエレファント」
RSPO認証を取っている洗剤があります。
その名も、Happy Elephant(ハッピーエレファント)
hitoは、この洗剤を使って2年以上経つのですが、RSPO認証について詳しく知ったのは実はつい最近。
という価格面・使い勝手のよさから購入していました。
こんな厳しい認証を取得していながら、これ1袋で約22回の洗濯ができます。
1回あたり約20円。
〇タックなどと比べるとお高いかもしれませんが、肌に優しい洗剤としてはかなりコスパのよい商品だと思います。
アトピーなど肌の弱い方や、赤ちゃんの衣類の洗濯にもおすすめです。日常の汗を落とすための洗濯としては、洗浄力も十分。
私は粉末タイプを使っていますが、計量スプーンもついているし、粉飛びやダマになることもないので便利に使っています。
ゾウさんがしあわせなら、きっと人もしあわせというコンセプトで生まれたこの洗剤は、RSPO認証のなかでも厳しい認証である分離方式の認証を取得しています。
もっとも厳しい基準をすべて取得しているのは、2018年現在日本ではこの洗剤のメーカーサラヤさんだけだそうです。
また、売り上げの1%がボルネオの熱帯雨林の保全のために寄付されます。
ハッピーエレファント、認証のグレードは少し落ちますが、液体タイプもあります。
液体になる分、界面活性剤を含むため、すすぎは2回必要です。
私も1回使ったことがありますが、ラベンダーの精油を使っているので香りが爽やかです。
液体タイプや、香りがあるほうがよい、という方にはこちらがおすすめです。
(液体タイプも、売り上げの1%がボルネオの熱帯雨林の保全のために寄付されます。)
日常生活で無理なくちょこっと環境にいいことができるって、なんだかすごく気持ちがいいです。
東京オリンピックを見据えたRSPO認証をめぐる企業の動き
2020年の東京オリンピックを見据え、日本の企業もRSPO認証に賛同するところが増えてきています。
RSPOメンバーに加入している企業は、こちらのサイトのメンバーリストからチェックできます。
花王、明治、ハウス食品など、大企業も名を連ねていますね。
買い物は毎日できる選挙なんて言葉がありますが、同じ買い物をするなら少しでもこのような取り組みをしている企業を応援したいもの。
RSPO認証のほかにも、水産資源を守るためのMSC認証など、様々な認証があります。
ぜひ普段の買い物のときに、ちょっと気にしてみてください。
認証がついた商品なんて見つけられないよ~!という方におすすめしたいのが、こちらのサイト。
認証ごとに商品がカテゴライズされており、見やすいです。
こちらのとってもポップな、だけどとってもシュールな動画の問いかけも考えさせられます。
まとめ
スナック菓子や洗剤、あらゆるものに使われて私たちの生活必需品となったパーム油。
インドネシアなどの熱帯雨林の破壊、その土地の人々の搾取にならない、きちんと管理されたパーム油につけられるのがRSPO認証です。
特にhitoがおすすめしたいのが、ハッピーエレファントという洗剤。
RSPO認証を取得していながら、このコスパは素晴らしいと思います。
売り上げの1%がボルネオの環境保全に役立てられるのもうれしいポイント。
普段の買い物をきっかけに、環境問題について考えてみるのはいかがでしょうか。